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NPO法人 Bali Biodiversitas

東京都

現地の人々との共同で地に足の着いた国際協力を実践

団体名・プロジェクト名

NPO法人 Bali Biodiversitas

NPO法人 Bali Biodiversitasの写真

活動エリア インドネシア 主としてバリ島
ジャンル 国際協力 地球温暖化防止 教育・学習支援 森林保全・緑化 自然保護 観光 食・産業、漁業、林業 

主な受賞歴や実績

2013-2014年度 地球環境日本基金
2013-2014年度 日本国際協力財団 国際協力NPO助成
2011年度 日立環境財団 環境NPO助成
2011年度 地球環境日本基金
2011年度 緑の募金 活動助成
2010-2010年度 トヨタ財団 アジア隣人プロジェクト
2009-2014 株式会社NTTデータ 植林活動

この活動について教えて下さい

 本団体は、インドネシアの政府認可Bali Biodiversitas(バリバイオダイバーシタス)財団の日本支部の位置づけとして非営利の活動をしており、日本国内からプロジェクト支援への企画、提案、実践を行っています。おもな活動は、アグロフォレストリー活動、フェアトレード活動、植林活動、環境教育活動で、ロジェクト地の現地の人々と共同した活動を展開し、密接なコミュニケーションを図りながら、かつ、研究者及び専門家との幅広いネットワークを通じておこなっています。インドネシアの現地の方々、つまりは県行政、村長、宗教関係の長、相互扶助組織の長、もちろん現地住民の方々、いずれの立場の人々ともコミュニケーションがゆき届いており、つねに役割分担の指導および周知が可能な体制を築いてきました。さらに、わたしたちが、活動連携している国立高校については、財団のスタッフがこの高校教師であり、教育と環境活動のカリキュラム体制も整っており、共同した活動を実践する関係にあります。
 また日本国内では、専門的実践手法の研究を行い学術的アプローチもしています。「専門知識を極め、かつ、地元民と共同して地に足の着いたプロジェクト体制を維持する」これがモットーです。わたしたちは、インドネシア共和国を主軸とした東南アジア諸国の環境問題の解決と、同時に経済活動の活性化を図りながら、かつ環境教育の推進もかねて、持続可能な形で広く公益に寄与することを目的とした活動を行っていきたいと思います。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

発展途上国の国々での国際協力プログラムの実践は難しく、実践者による現地の人々へ対する押しつけにもなりかねない思いやり、そして外国人主導の価値観による指導、一部の現地人だけへの利権や利益配分の流れ、という現状があることが否定できません。つまりは、現地の人々が心を開き、心から信頼し、彼らの生活を見つめた気持ちの上で平等なプログラムを運営することが必要です。そのために、現地人と実践者が一緒になって、現地の人々の目線に合わせ、彼らが心から協力し合える活動が必要であると認識できる、心ある人々が集まることがもとめられます。かつ、それを具体的に実践できる、専門的スキルを持つ団体が必要とされます。それを、実現できるのが、わたしたちであると考えました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

現地で研究活動を行った際に、現地の人々と一緒に活動する喜びが今までに味わった様な気持ちではなかったのが、団体を作る時のきっかけとなりました。プロジェクトの進行を通じて、毎回訪問するたびに現地の環境が変化し、村人の目の輝きが増しているのを自分の目で確かめた時にやりがいを感じます。例えば水が得られない地域で、標高100m下の川から水車の動力を作り水を引きあげるシステムを、村人が設計し皆で手作りで作り上げ、豊富な水を村の畑に供給できた時の人々の喜びの顔を見た時は、取り組んできて良かったな、と素直に思います。

今後の夢と目標を教えてください

 一度始めた事は、結果が見えるまで続けることです。発展途上国の国際協力プログラムでは、様々な理由によって途中で挫折したり、無くなってゆく活動も多いのが現状ですが、私たちの活動は常に現地の人々とつながっており、共に成長しているので決して無くなりません。大規模な活動を華やかに展開することに価値観を置かず、細く長く、結果を出していく事が目標です。結果を出すとは、生物多様性を高める事と同時に、村人の経済を持続可能な形で上げていく事にあります。
 また、身近な目標としては、アグロフォレストリー活動の中で小産業を作ろうとしている、フェアトレード品を日本で継続的に販売できる体制を整える事にあります。この活動は、大学生との連携、研究活動としての学術的アプローチ、ビジネス戦略の企画・実践など、さまざまな視点で取り組んでいる最中です。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

発展途上国の生活の現実を、現地の目線で理解でき、活動展開にクリエイティブな提案力のある、途中で投げ出さない長く関わってくださるサポーターのご支援をお待ちしております。

取材者のコメント
古川勇樹 環境保全という目標のためとはいえ、その場所で暮らす人々の生活に無理を強いるようなことがあっては、その活動は長続きしないだろう。それを頭では理解しているつもりでも、価値観の違いは無意識のうちに行動や思想に影響してしまう。ギャップの解消には何よりも現地の人々とのコミュニケーションを十分にとることが必要であり、この団体はその点をとても大切にしている。支援する側のエゴの押し付けとならないように、現地の人々との信頼関係、協力関係をしっかりと築き、彼らのニーズを的確に捉え、それに適切な専門家の知識や技術を結びつけて応えていくという活動方針が大変印象深かった。
団体・プロジェクトの概要
代表者 黛 陽子
住所 埼玉県所沢市若狭4−2505−6
TEL/FAX 04-2948-5589
お問い合せ bali.biodiversitas@gmail.com
URL http://www.langit-bali.com/bali_biodiversitas/index_jp.html