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認定NPO法人 日本セラピューティック・ケア協会

東京都

「セラピューティック・ケア」であらゆる人の心のケアを!

団体名・プロジェクト名

認定NPO法人 日本セラピューティック・ケア協会

認定NPO法人 日本セラピューティック・ケア協会の写真

活動エリア 全国
ジャンル 医療・福祉 

主な受賞歴や実績

平成25年度活動実績
1) 施術事業(高齢者介護施設や病院の緩和ケア病棟・ホスピス等を訪問して施術するボランティア活動):訪問先54・ボランティア活動人数2,738名・施術対象者数11,979名
2) 人材育成事業:ボランティア養成講座受講者1,049名・カルチャー講座受講者数521名・セミナー(講演)受講者数842名 通信教育受講生115名 他
3) 小中学校福祉体験授業:6校679名 
 他、県立高校・専門学校・短大での授業受講学生数1,362名
4)子育て支援等無料イベント:47回2,387名

2008年 財団法人 長寿社会開発センター 社会福祉振興助成事業 「高齢者と子供の交流支援」実施
2012年 NPO 法人 モバイルコミュニケーションファンド・ドコモ市民活動団体への助成「「セラピューティック・ケア授業支援 & インファントセラピー」事業実施
2014年 独立行政法人福祉医療機構 平成26年度社会福祉振興助成「えがお・むすぶ・プロジェクト」実施

福岡本部のほか、支部は東京・神奈川・埼玉・高知・佐賀・熊本・宮崎・静岡・北海道とありますが、会員(ボランティア)は全国に約600名います。その他に、通信教育会員が全国に約1,000名います。
また2009年には韓国・釜山に韓国セラピューティック・ケア協会も設立されました。

この活動について教えて下さい

当協会は「セラピューティック・ケア」というケア法を用いて心のケアを行うボランティア活動と、そのケア法の普及啓発を行っています。セラピューティック・ケアは、英国赤十字社が高齢者介護施設や病院(緩和ケア病棟)・ホスピスを訪問するボランティアのために開発したメンタルケアのスキルで、母親が我が子をなでるような優しいタッチで肩や首、手などをなでることで、孤独感や不安、緊張などネガティブな感情を軽減し、相互の信頼感や愛情、安らぎをもたらすもので、両手の温もりを伝えることにより、言葉を介する必要のない、心の“手当て”を行うことを目的としています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

当協会代表である秋吉美千代は、1999年、当時活動していた日本赤十字社福岡県支部 ビューティケア特殊奉仕団委員長として、ビューティケア(化粧療法)の本場で学びたいという思いから、単身、英国赤十字社ケント支部を訪問し、セラピューティック・ケアに出会いました。その際、セラピューティック・ケアの考案者のひとりである英国赤十字社シーアン=スコット女史よりこのケアの日本での普及を依頼され、帰国後、日々のボランティア活動の中に取り入れていきました。
そこで大きな反響を受け、セラピューティック・ケアの効果と必要性を改めて確信した結果、セラピューティック・ケアこそ世に普及していくべきと決意、奉仕団委員長の座を辞し、数人の有志とともにセラピューティック・ケアのボランティア活動を開始しました。
その後、個人での活動の限界を感じ、またこのケアを自分だけのものにするのではなく、きちんとした形で次世代に継承していきたいと考えたことから、2005年に特定非営利活動法人「日本セラピューティック・ケア協会」を設立。以降、日本の文化を融合させるなど、さらに構想を発展させていき、2014年には福岡県で最初の認定NPO法人として認証されました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

たとえば、それまで動物的な言動を繰り返したり、人間的な反応を示すことのなかった認知症の方に施術したあと、「気持ち良かった」「ありがとう」と自発的発語があってスタッフが驚かれたり、ターミナルケアの現場で、もう言葉を発することもできない状態の方への施術後ふと振り返ったら、患者さんの頬に涙が伝わっているのを目にしたとき、あるいは、リハビリ施設で歩行訓練のリハビリを拒否していた方にレッグケアを施術したら、OT(作業療法士)さんの求めに応じてリハビリを快諾されたり等、心が届いたと思う瞬間、セラピューティック・ケアの効果を実感した瞬間、役に立ったという実感を味わったときです。

今後の夢と目標を教えてください

現代ほど、ふれあいが求められている時代はないと思います。
現在も、子育て支援からターミナルケアまで、生老病死のすべての場面でセラピューティック・ケアを活用していただいていますが、それをもっともっと進めていきたいと思っています。具体的には、ケアワーカーや看護師等、看護・介護する方々の支援をはじめ、入居者や患者さんだけでなく心のケアを必要としている人すべてがセラピューティック・ケアを受けられる状況、また知的障害者・身体障害者がセラピューティック・ケアを通して社会貢献のできる態勢を作っていきたいと考えています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

「痛いの痛いの飛んでいけ~」・・・転んで泣いていたとき、お母さんが優しく撫でてくれた、その手の温もり。それが、セラピューティック・ケアの原点です。高齢者や病気の方にそっと寄り添い、寂しさや老いの不安、精神的苦痛を癒やしてさしあげる。セラピューティック・ケアは手の温もりを通して、千の言葉よりも豊かな慰めと共感を届けます。セラピューティック・ケアを修得し、あなたのその両手で、笑顔に出会いませんか。
また、当協会では、活動を支援してくださる個人・団体さまも必要としております。施術ボランティアが難しい方はぜひ、賛助会員としてご協力いただければ幸いです。

取材者のコメント
古川勇樹 「手を当てる」と書いて手当てとはよく言われるが、実際の現場でこれほどまでに効果が出ているのに驚いた。無縁社会と言われている現代日本では、親子ですらもふれあいが減り、常に個人対個人で緊張状態だとも言えるのではないだろうか。今日メディアをにぎわす「暴走する若者」「暴走する老人」の問題は、そういった愛情不足からくる寂しさに起因しているような気がする。今後、介護や病気のケア・子育ての分野だけではなく、もっと身近な関係性作りの場面でもこの団体の活動が必要とされてくるのではないだろうか。
団体・プロジェクトの概要
代表者 秋吉美千代
住所 福岡県太宰府市五条2-6-1-202号
TEL/FAX TEL:092-928-1546 FAX:092-555-9401
お問い合せ info@therapy-care.net
URL http://therapy-care.net/