HOME > プロジェクト・団体の紹介 >NPО法人醸造の町摂田屋町おこしの会

NPО法人醸造の町摂田屋町おこしの会

東京都

摂田屋の歴史的景観を再発見

団体名・プロジェクト名

NPО法人醸造の町摂田屋町おこしの会

NPО法人醸造の町摂田屋町おこしの会の写真

活動エリア 新潟県長岡市摂田屋
ジャンル まちづくり 観光 

主な受賞歴や実績

全国まちづくり会議特別賞(2013年)

この活動について教えて下さい

摂田屋は醸造の町として歴史を有し、これらの建築が織りなす懐かしい風景の中で、現在も酒や味噌の蔵元が製造を続けています。この建造物や景観を守り、活用しながら地域活性につなげてゆく事が目的です。

そして近年、活動の中心となっているのが機那サフラン酒本舗の保存です。作家荒俣宏さんが「産業王の夢の館」と表現した屋敷や庭は、老朽・荒廃が進み、深刻なレベルに至っています。このままで良いのか!我々はできるところから始めました。NPO、地域、大学生が中心となってボランティアの草取りが始まりました。いつか皆に見せてあげたい!回を重ねる毎に広がる庭の奥にはコンパネで覆われた離れ座敷の姿が。次はここだ!埃まみれになりながら奮闘するボランティア達。そして地震で無残に倒伏した灯篭の数々。これを立てて公開しよう!助成金を得て立て直しを行なった後、第1回の一般公開が行われました。訪れた人々は一様に驚き「こんなすごいものがあったのか」「地域の宝を守るべきだ」そして活動を応援する多くのメッセージが寄せられました。今も清掃活動を続けながら公開範囲を徐々に拡大しております。

2013年には「機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会」を立ち上げ、保存活用を目指して市民運動を展開、寄付金を募り雨漏り等の修繕等を行いながら多方面に働きかけを行なっています。栄華を極めた時代もありましたが、何十年も閉ざされていたため、地元でも知る人が少ないが稀代の文化財。私達は必ず皆が集い憩える場所に、摂田屋町めぐりの拠点にすべく活動しています。

関連)機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会
http://kina-saffron.com/

どうしてこの活動をはじめたんですか?

普段見慣れた風景が、外から来た人は実はとても魅力的だと気付かされ、地域の蔵元のネットワークが初めてできました。そんな時、中越地震が起こり被災した蔵元の建物はダメージを受けました。「このままでは永く続いてきた景観がなくなってしまう。」私達は景観に最大限配慮しながら復興を目指し、更にはこれを活用して地域を活性化することにしました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

地域や文化財を調べていくと面白い発見がいくつもあります。そしてボランティアを中心とした活動は、年代や職種、地域を超えていろんな方々と交流の場となっています。この地を訪れる方が増えてきました。とても素敵な所だと評価してくれます。そして励ましや激励の言葉をたくさんいただきます。

今後の夢と目標を教えてください

素朴でありながら摂田屋が散策を楽しめる場所として注目される地となり、機那サフラン酒本舗が修復され、市民が楽しめる「夢の館」として再興されることです。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

まず参加してみることではないかと思います。日々の生活に追われているだけではつまらないのでは。せめて半日だけでも意義のある活動に参加し、仲間と一緒に共通のテーマで汗を流し、語り合うことの楽しさを実感してください。

取材者のコメント
古川勇樹 街並みや景観を守ると一言で言っても、なかなか難しい。街には人が暮らし、商売が営まれており、使えなくなった建造物や荒れ果てた建築物は、そのままでは現代的価値を見出すことが難しい場合もある。だが、機那サフラン酒本舗を修復した人たちの様に、素晴らしい歴史的建築物を残していきたい、地元の宝を多くの人に知ってもらいたい、という純粋な気持ちを持って動き出した人たちがいれば、本来の価値を取り戻す歴史的建造物はまだまだ残っているのかもしれない。再開発などで失われてしまう前に、価値ある建造物の掘り起こしや整備が進むことを期待したい。
団体・プロジェクトの概要
代表者 会長 中村隆
住所 新潟県長岡市摂田屋4-8-12
TEL/FAX TEL 0258-35-3000 / FAX⇒0258-36-1107
お問い合せ settaya@yosinogawa.co.jp
URL https://www.facebook.com/nnn.settaya