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特定非営利活動法人All Round Helicopter

東京都

空飛ぶ命綱、東北の医療用ヘリコプター

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人All Round Helicopter

特定非営利活動法人All Round Helicopterの写真

活動エリア 宮城県北・岩手県南の沿岸部(大規模災害発生時はこの限りではない)
ジャンル その他 医療・福祉 地域安全 

主な受賞歴や実績

■3市町村、9つの機関と平時の医療搬送や災害時などのヘリコプターの利活用に関する協定を締結(平成27年5月現在)→・宮城県気仙沼市 ・宮城県南三陸町 ・岩手県住田町 ・石巻赤十字病院 ・気仙沼市立本吉病院 ・気仙沼市立病院 ・社団医療法人 啓愛会(岩手県奥州市) ・社会福祉法人 美楽会(岩手県奥州市) ・宮城県漁業協同組合 ・医療法人 勝久会(岩手県大船渡市) ・仙台厚生病院 ・仙台オープン病院

■平成25年度、26年度の2年間、国土交通省「国土交通省広域的地域間共助推進事業」に選定

この活動について教えて下さい

東日本大震災により、三陸沿岸部の医療機関は壊滅的な被害を受けました。それによって震災前より問題視されていた沿岸地域における医療格差がますます深刻なものになっています。例えば、特定非営利活動法人All Round Helicopter(以降、「ARH」)が拠点を置く宮城県の最北端、気仙沼市は交通アクセスが悪く、陸路(救急車など)による都市部の高度な医療機関までの搬送時間はなんと2時間から3時間もかかってしまいます。震災前、2010年時点のデータでは、30分以内に救命救急センターにアクセス可能な人口の割合は仙台医療圏(宮城県仙台市及びその周辺地域)では98.7%であるのに対し、気仙沼医療圏ではわずか1.3%に留まっており、その圧倒的に不利な地理的環境を表す数字であると言えます。また、これは震災以前のデータですから、今もなお震災の爪痕が色濃く残り、インフラの復旧もままならない状況下においては更に顕著なものになっていることが予想できます。「助かるものも助からない」それがこの地域の現状です。このような状況を打破するためには、空からのアプローチが必要です。ARHでは、迅速かつ柔軟に対応できるヘリコプターの運航を行っています。ARHの「医療用多目的ヘリコプター」は気仙沼市にあるベースヘリポートに常駐しており、救急搬送はもとより、緊急に医師を派遣するための医師搬送、医薬品や医療資器材を迅速に届ける資器材搬送など、多岐にわたる医療搬送要請に対応するべく、万全を尽くして待機しています。このヘリコプターを使用すれば、陸路搬送の約六分の一の時間、20分から30分まで搬送時間を短縮することが可能です。この地域にはまだまだ救える命がたくさんあります。微力ではありますが、そのような命を少しでも救うために活動をしています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

東日本大震災の際に、ヘリを使った支援活動を行ったことがARH設立のいちばんのきっかけです。

弊会の代表理事である髙橋は、ARH設立以前から茨城県結城市で(株)髙橋ヘリコプタサービスという民間のヘリコプター運航会社を運営しています。この会社では主にヘリコプターによる空撮やスカイダイビングなどの業務を請け負っていますが、東日本大震災以前より、国内外で緊急災害支援活動を行う公益社団法人シビックフォースと、大規模災害発生時などにただちに現場に駆けつけ物資搬送などの支援活動にあたる提携協定を結んでいました。そのため、髙橋は東日本大震災発災時にいち早くヘリで被災地に駆けつけ、支援活動を開始しました。結城市から被災地まで、ヘリに支援物資を山積みにして、一日に何往復も行き来する中で、未曾有の大災害によってもたらされた惨状をいやというほど目の当たりにしたそうです。髙橋がそのような支援活動の経験からこの地域の人々のためにヘリコプター屋の自分がこれからできることは何か?を考えた結果、現在のARHが設立されました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

地域の方々から、「このヘリコプターがあると安心」、「とても心強い」などのお言葉を頂けることがうれしいです。災害や急病は無い方が良い、それに越したことはありません。しかしながら、日常の生活をおくるうえで、これらとは常に隣り合わせであり、いつ何時見舞われるか分かりません。万が一の備えとして、この場所にヘリコプターがあることで、少しでも地域の方々へ安心をお届けできればという気持ちでスタッフ一同、業務にあたっています。

今後の夢と目標を教えてください

医療過疎はこの地に限らず、深刻化している地域が全国にはまだまだあるのが現状です。私たちは民間ヘリコプターの力を使ってこの現状を打破したいと考えています。ARHのモットーは「日本全国どこでも同じ医療を」です。この地域での活動をモデルケースとして全国へ向け発信し、同じような民間ヘリのネットワークを築いていくことが現在の目標です。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

ヘリコプターは特別な移動手段としてのイメージが強く、まだまだ馴染みの薄い存在かと思います。しかしながら、災害や医療の現場では、今よりもっともっと民間のヘリコプターを活用できるシチュエーションがたくさんあります。少しでもご興味のある方は是非とも気仙沼のARHヘリポートまで遊びにきてください。

また、ARHではこの活動を応援して下さる年間サポーター会員を募集しています。会員様にはARHの医療用多目的ヘリコプターを試乗できるチャンスもご用意していますので、皆様のご協力をよろしくお願い致します。

取材者のコメント
古川勇樹 高度医療機関のアクセスに時間的、金銭的コストがかかってしまう地域では、医療用ヘリコプターの存在はまさに命綱である。一般の人にとっては日常的に使うものではないが、急患や災害は時を選ばず突然発生するので、いつでも出動できるよう日頃から準備しておかなければならない。そのためにはヘリコプター本体だけでなく、その保管場所や機材、整備や操縦の専門的人材、訓練や協定締結など、普段から有形、無形のコストがかかっている。そういった負担を、事業者の努力や支援者の寄付に頼るのではなく、社会全体のインフラとして安定的に運営できる仕組みが必要であると思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 代表理事 髙橋 雅之
住所 宮城県気仙沼市赤岩牧沢40-1
TEL/FAX TEL 0226-25-9744 / FAX 0226-25-9754
お問い合せ info@arh.or.jp
URL http://arh.or.jp/