特定非営利活動法人　パクト

この活動について教えて下さい

私たちは３つの事業を柱としています。子ども支援事業、地元のニーズ調査・ボランティア受入れ事業（市の委託事業）、簡易宿泊所運営事業（市の指定管理）です。

どうしてこの活動をはじめたんですか？

東日本大震災の年、社会福祉協議会が運営する災害ボランティアセンターのスタッフが有志で立ち上げた団体がパクトです。津波により公園等の遊び場が流失したり、仮設住宅設置により校庭でも思いきり遊べなくなった子どもたちの居場所を作り、支えることが活動の始まりでした。

のちに、閉所することとなった災害ボランティアセンターの役割をパクトが事業の一つとして引き継いだのがサポートステーションです。地元の住民だけでは解決できないニーズを聞き取り、ボランティアとつなぐことで、市内外の人と人とのつながりや想いを途切れさせないために開所しました。

また、市内宿泊施設の激減に対応し交流人口増加のため、市は閉校となっていた小学校をリフォームし簡易宿泊所としました。その施設を市の指定管理者として管理・運営することも、私たちの事業の一つとなっています。

私たちは東日本大震災により多くを失いましたが、一方で人と人とのつながりというかけがえのない財産を得ました。この財産を大切にし、これからも人と人をつなぐことで、住民一人ひとりが平穏であたりまえの日常を取り戻すための一助となることを目的として活動をはじめました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

東日本大震災により、子どもも大人も多くの悲しみや苦しみを抱えることになりました。不安の中では明るい未来を夢見ることなどできませんでしたが、被災地へ想いを寄せてくださる方々の支えのお陰で、これまで過ごしてこられました。

パクトは活動を通じて地域の方々の気持ちに寄り添い、その想いを誰かにつなぐことで、一人ではないということを伝えたいと考えています。誰かがそばにいてくれるという安心感が生きていくための力となっていると実感するからです。それこそが私たちの活動の目的であり、喜びとなっています。

今後の夢と目標を教えてください

陸前高田市では被災した地域での復興工事が進んでいます。しかし、まだまだ道半ばであることも事実です。そんな中、事業ごとに多くの人々とつながることで、住民の先の見えない不安に寄り添い、復興へ向けて共に歩んでいきたいと考えています。また、私たちの経験を語り継ぐことで、風化の防止や防災へ向けた取り組みへとつながればと考えています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

東日本大震災から5年目に入り、風化や交流人口の減少が叫ばれています。「何かをしなくては」と気負うのではなく、まずは被災地へ足を運んでいただければと思います。パクトは陸前高田市へ関わるための窓口としてご利用いただければと思います。

ボランティア活動される方：
漁業や農業、畑再生のお手伝い等、今もボランティアの皆さんのご協力を必要としています。サポートステーション事業では地元の方から寄せられるニーズと、ボランティアにお越しくださるお気持ちとを繋いでいきます。

滞在される方：
ボランティア活動、小中高生や学生・新社会人の皆さんの社会学習・市内観光で陸前高田へお越しの際のお泊りには、二又復興交流センターをご利用ください。統廃合で閉校となった小学校校舎をリフォームし、アットホームな雰囲気の簡易宿泊施設です。

支援してくださる方：
子ども支援事業では一年間を継続して特定大学の学生ボランティアと連携して活動しています。地元の子どもたちのための「みちくさルーム」継続実施を支援してくださるサポーターの方を募集しております。

また、これら三事業を抱える私共NPO法人パクトという団体をご支援いただく「会員」も随時募集しております。