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特定非営利活動法人グラウンドワーク西神楽

東京都

さと川づくり活動で、子供たちに誇れる「ふるさと」を作る

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人グラウンドワーク西神楽

特定非営利活動法人グラウンドワーク西神楽の写真

活動エリア 北海道旭川市西神楽地域
ジャンル まちづくり 医療・福祉 地域安全 地球温暖化防止 学術・文化・芸術・スポーツ 就労支援・労働問題 教育・学習支援 森林保全・緑化 美化清掃 自然保護 観光 起業支援 食・産業、漁業、林業 

主な受賞歴や実績

■受賞歴
・平成15年度 北海道開発局「わが村は美しくー北海道コンクール 人の交流部門銀賞」
・平成24年度 環境大臣「地域環境保全功労者賞(団体の部)」
・平成25年度 国土交通大臣「手づくり郷土(ふるさと)賞」
・平成26年度 農林水産大臣「第53回農林水産祭表彰(むらづくり部門)」
・平成27年度 第17回日本水大賞「審査部会特別賞」(7月7日東京で授賞式)

■活動実績
・河川周辺の生態系調査・学習、清掃活動、座談会・シンポジウム等の啓発活動(H9~継続中)
・観察路としてフットパスを整備、特定外来種の駆除により、さと川の植生を保護(H22~継続中)
・河川を中心に地域の財産(開拓の史跡、景勝地、文化、動植物の生態)などを記載した「西神楽ふるさとマップ」を作成し地域の各家庭に配布。(H9~12年度)
・手づくりの郷土資料館の運営・管理(H11~継続中)
・地元小中学校と連携し、河川敷地内にビオトープを再生し環境学習を実施(H10~継続中)
・手づくりの「さと川パークゴルフ場」の造成と運営・管理(H11~継続中)
・シーニックバイウェイに参加(廃屋撤去等)地域景観の保全に寄与(H15~継続中)
・防災実行委員会を組織し、水防をはじめとする自主防災組織を目標に活動(H24~継続中)
・在来種のヘイケボタルの飼育・放流(現在はホタルの会とし

この活動について教えて下さい

西神楽地域の中心部を流れる美瑛川・辺別川は、農業を中心とした住民の生活と密接な関係があり、住民の河川に対する関心が強い地域です。NPO法人グランドワーク西神楽は河川敷を利用したパークゴルフ場やフットパスの造成、河川災害訓練など地域の課題や多様な要望に対して、専門委員会を課題別に構成し活動をすすめています。そのため、地域合意が事前になされ行政との関係調整が円滑に実施されていることから、「官民の役割分担」「河川愛護」「防災」に対する意識向上も図られています。常に地域の新たな問題を解決するために、資源・特性を活かしながら先駆的・実験的な取り組みに挑戦している団体です。

美瑛川は、十勝岳連峰のツリガネ山(1,708m)を水源とし、美瑛町から旭川市にかけて辺別川などの多くの支流を集めながら流れ忠別川に合流する一級河川であり、上流部には白金温泉、青い池、美瑛の丘で知られる美しい丘陵地形など、美瑛川そのものの美しさや、美瑛川からの眺望などの地域資源が卓越しています。河川敷地には自然の生態が維持されており、地域住民と行政との協働による環境の保全や整備を行うことにより、多くの住民・市民が活用できる可能性を持っています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

農業後継者や耕作地放棄の問題などを懸念する地元の農業青年を中心に、「愚痴を言い続けていても将来を担う後継者は育たない。『夢』を語りチャレンジしたい」との思いから「まちづくり」について平成5年から勉強会を発足し活動を開始しました。

その後、平成7年に阪神大震災の被災児童23名をホームステイ先として受入れたところ、都会から来た子供達が見違えるように元気になって帰郷したことから「田舎の偉大さ」に気付いたのです。そのことから、本農村地帯の生活基盤である河川環境を中心とした地域づくりを実施するため、地域住民、河川管理者、学識経験者により「美瑛川さと川づくり事業」を発足し、子供たちに誇れる未来ある「ふるさと」を作り上げることを目的に活動を行っています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

一言でいえば「地域の住民が自分のふるさとに自信と誇りを持ったとき」です。住民は「ただの田舎」と思っていますが、20年前に疎開してきた神戸の子供たちは小学生なのに「受験」のことで頭がいっぱいでした。約1月半の暮らしで1日中外で遊ぶ「ただのガキ」になりました。いまだに「第2の故郷」と言ってくれています。その姿で「田舎の偉大さ」に気づきました。

今後の夢と目標を教えてください

団体としての目標は、西神楽の開拓の歴史の中で育まれた、豊かな土地と景観を財産として、未来を担う子供たちに誇れる『ふるさと』を作り上げることです。
そのためには地域住民の総意であらゆる「まちづくり」を進めていきます。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

自分の生きがいを見つけようなんて思わないでください。自分のやりたいことを持ち込んでください。

取材者のコメント
古川勇樹 河川を中心とした地域の自然環境の素晴らしさを活用する企画や整備を精力的に行い、発展をつづけている団体である。最初は地域の先行きに不安ばかりだったそうで、そこから前向きにまちづくりの勉強会を初め、地域外の子供たちが元気になる様子で地元の持っている素晴らしい自然の力に気づく、という地域の人たちが地元への愛着と自信を取り戻していく過程を詳しくお話していただいた。地方で「田舎だから」「なんにもないから」と思ってあきらめている地域にとって、刺激と元気を与える地域活性化の事例であると思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 武田 勇美(理事長)
住所 北海道旭川市西神楽南2条2丁目666番地
TEL/FAX (TEL)0166-75-5305   (FAX)0166-75-5306
お問い合せ info@gwnkagura.org
URL http://www.gwnkagura.org