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特定非営利活動法人 兵庫盲ろう者友の会

東京都

盲ろう者の生活を豊かにする支援!

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人 兵庫盲ろう者友の会

特定非営利活動法人 兵庫盲ろう者友の会の写真

活動エリア 兵庫県
ジャンル 医療・福祉 

主な受賞歴や実績

第38回井植文化賞 社会福祉部門受賞

この活動について教えて下さい

兵庫県に住む盲ろう者の団体です。盲ろう者というのはヘレン・ケラーと同じ視力と聴力に障害のある人です。一人では他者とのコミュニケーションもできず、家から外出する事も危険です。そういう盲ろう者の生活を豊かにする為に支援者と一緒に活動しています。兵庫県には1000人の盲ろう者がいると推定されますが、私たちが把握しているのは、わずか50人程度です。ほとんどの人が、同じ障害を持つ人の存在も知らず、家に引きこもっています。家から外に出て、楽しい交流をする為に友の会は、交流会の開催、情報センター事業の運営協力などを行っています。
把握している盲ろう者の数は50人と少ないですが、支援者の数はまだまだ不足しています。盲ろう者のコミュニケーション方法が一つではなく、手話、指点字、音声、文字によるもの、多岐にわたっているからです。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

私たちの友の会は阪神淡路大震災をきっかけにできました。神戸市長田区で被災した初代会長の吉田さんが一人ひとり盲ろう者の掘り起こしを始めていきました。当時の支援者はわずか数人でした。事務所もなく、パソコンもなく、吉田さんの家は扉も壊れている状態でしたが、そんな状態にも負けず、わずか2年で友の会を立ち上げました。
当時集まってきた数人の会員が今でも一緒に活動してくれています。机ひとつ、ワープロ1台で始まった友の会も、今では事務所を構え、事務局員8人が支援をするまでになりました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

盲ろう者のコミュニケーション方法は独特のものがあります。家族とのコミュニケーションもできないのが現状です。そういう状況の中で、孤独に悩んでいる盲ろう者が友の会に助けを求めてきます。友の会にいるあいだは、支援者から援助を受け、いろいろな訓練をしながらコミュニケーションを獲得していきます。多くの盲ろう者は友の会で自分の居場所を発見でき、みんなとの交流を楽しみ、支援者にも感謝を伝えます。
そういう状況を目にしたり、耳にしたりするとき、友の会の存在の大きさを感じます。ひとりでも多くの盲ろう者に私たちの輪の中に入ってもらって、同じ喜びを感じて欲しいと思います。

今後の夢と目標を教えてください

数年前に東京盲ろう者支援センターが設立されました。盲ろう者への総合的な支援施設です。
兵庫では、兵庫県からの予算と、助成金をうけて、盲ろう者への訓練などを行っています。
現存の施設では、盲ろう者への対応が難しく十分な訓練は受けられない状態です。盲ろう者に対する総合的な支援施設をつくり、ここでそれぞれのニーズにあった訓練ができるようになることが、私たちの目標であり、夢でもあります。
兵庫県立盲ろう者支援センターの建設を現在メンバーが力をあわせて進めています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

盲ろう者のコミュニケーションは特別なものがあるので、支援に二の足を踏む方も多いです。コミュニケーションの勉強会や、美味しいものを食べたり、散歩に出かけたりする交流会も開いています。ひとりの盲ろう者と何度か、かかわりを持ってみると、その人の明るさや、やさしさがみえてきます。もう一歩踏み込めばとても親しくなれます。盲ろう者は特別な人間ではなく、皆さんと今までの生い立ちや現在のコミュニケーションが少し違うだけなんです。ぜひ、友の会を覗いてコンタクトを取ってみてください。

取材者のコメント
古川勇樹 視覚と聴覚に障害を持っている盲ろう者の人たちが楽しい交流をする為に交流会の開催や情報センター事業の運営協力などを行っているのがこの団体である。阪神淡路大震災をきっかけに始め、机1つワープロ1台の状態から始めたというのを聞き、この活動へのとても強い気持ちを感じた。盲ろう者のコミュニケーションが多岐にわたってることなどにより、支援者の数がまだまだ足りてないとのことなのでこれからどんどん増えていき、一人でも多くの人が関わることを願うばかりである。
団体・プロジェクトの概要
代表者 今川 裕子
住所 兵庫県神戸市中央区相生町2丁目2-8 新神戸ビル東館44
TEL/FAX 078-341-8822
お問い合せ db-kobe@nifty.com
URL http://hyogo-db.com/