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認定NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金

東京都

住宅街に残る貴重な緑地を、市民の力で守る

団体名・プロジェクト名

認定NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金

認定NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金の写真

活動エリア 神奈川県   横浜市栄区の瀬上沢32ha他市の南部地域、近隣自治体で啓発活動をしています。寄付募集は全国展開しています。
ジャンル まちづくり 自然保護 

主な受賞歴や実績

横浜・瀬上沢地区の貴重な緑地を守るために設立された基金です。

この活動について教えて下さい

横浜・瀬上沢の緑地取得・借用を目指して、ナショナル・トラスト基金の募集をしています。瀬上沢は、三浦半島先端から葉山、逗子、鎌倉とつながる三浦丘陵の北端に位置しています。横浜市最大のこの緑地は、千頭以上の蛍が舞う豊かな生態系を維持しており、昔ながらの谷戸の風景や縄文から昭和までの貴重な遺跡群を残しています。この自然環境を次の世代へ引き継いでいく為に、基金募集、啓発活動、ガイドツアー、クリーンアップ、生物調査、行政や議員、地権者への働きかけ等を行っています。

「この開発は緑地を7割残すから3割は宅地化しても良いではないか」という見方があります。しかし、人口減少時代に市街地の拡大は将来世代の税負担を増します。国は「人口減に対応し新たな宅地造成抑制」、県や市は「人口減少分に応じた市街化区域の縮退」という方針を出しています。

緑地が地球規模で減少し地球温暖化による気候変動は、集中豪雨、突風、干ばつ、巨大台風、生物多様性の劣化、熱帯病の上陸など、身近に感じるようになってきました。私たちの消費は自然が賄える能力を超え、地球1.4個分のエネルギーを消費していると言われています。緑地の保全はもはや誰かがやるのではなく、私たち一人一人が身近な緑地を守らなければ将来世代に禍根を残す事になります。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

横浜市の人口が急増した1960年代から1983年まで、瀬上沢周辺は緑地を破壊して宅地化が進みました。開発が終息したと思われた2005年に、奇跡的に残された瀬上沢の森を破壊する開発計画が浮上しました。瀬上沢の全面保全を求める署名活動を開始しましたが、当時の副市長が「ナショナル・トラスト基金があれば・・・」とつぶやいたのがきっかけで、平成2008年7月に当基金を設立しました。

ホタル生息地で貴重な自然環境が残る瀬上沢をナショナル・トラストで保存し、次の世代に引き継ぐ事を目的としています。私たちは生物多様性の復活、里山の風景、田畑や文化遺産を永久に確保する為に活動しています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

ナショナル・トラスト基金に13,000人以上の人が協力してくれている事。隔月で行っている瀬上沢クリーンアップ活動でゴミが減り自然が復活してきた事。イベントなどを通じて多くの支援者に出会った事。生物多様性、気候変動の原因、自然環境等の知識が増えた事、等です。

今後の夢と目標を教えてください

今は、土地取得借用の為の寄付集めや行政・議員・メディア・市民への協力依頼が主体ですが、瀬上沢の全面保全が実現し、里山や田畑を多くの人たちと協力して手入れを行い、生物多様性を復活させる事が夢であり目標です。
個人的には、世界の大自然をめぐる旅をすることが夢です。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

自然の中で汗をかくことは、心身ともにリフレッシュされます。お金もかけず健康になり、充実感があり、社会貢献にもなります。体力と時間がある方は、イベントの手伝い、広報ビラの作成や配布、里山や田畑の復活等に手を貸してください。体力や時間が無くても、会員になる事や寄付を頂ければ活動の大きな力になります。

取材者のコメント
古川勇樹 横浜市の郊外住宅地に、大きな自然の緑地が開発されずに残っていること、さらにはホタルが生息するような環境が保全されていることに驚いた。市街地に隣接するだけに何度も開発計画の対象とされてきた地区でもあるという。現在は各方面への協力依頼が活動の主体とのことであるが、ホームページでは開発企業の株主総会での質問や横浜市長への質問、市議会の傍聴などの精力的なアドボカシー活動を行っている様子も報告されており、今行動しなければ緑地が消えてしまうという強い危機感と使命感が伝わってきた。
団体・プロジェクトの概要
代表者 角田東一
住所 横浜市港南区港南台9-30-31
TEL/FAX 045-832-9167
お問い合せ segamikikin@gmail.com
URL http://www.segamikikin.org/