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NPO法人 奄美野鳥の会

東京都

貴重な野鳥を調査し、奄美の自然の素晴らしさを発信

団体名・プロジェクト名

NPO法人 奄美野鳥の会

NPO法人 奄美野鳥の会の写真

活動エリア 奄美大島を中心にした奄美群島
ジャンル 自然保護 

主な受賞歴や実績

「みどりの日」自然功労者環境大臣表彰(2013年4月)

この活動について教えて下さい

当会は三つの方針にしたがって、活動を行っています。まず、奄美の自然の素晴らしさ、かけがいのなさを島内外に発信する啓蒙・普及活動。次に、奄美の貴重な自然環境を保護する保全・復元活動。そして、奄美の希少鳥類などを対象にした調査・研究活動です。

この中でも、特に力を入れているのが調査・研究活動です。奄美には研究機関がないこともあり、生態や生息数がよくわかっていない生き物がたくさんいます。それを少しでも解明しようと、世界中で奄美大島だけに生息するオオトラツグミという天然記念物の鳥の調査を1994年より毎年継続して行ってきました。100名以上のヴォランティア調査員を集めて実施するおおがかりな調査であり、これによりかつては絶滅に瀕した幻の鳥であったオオトラツグミの生息実態が明らかになってきました。また、鹿児島県の県鳥であるルリカケスの繁殖調査を行ったり、環境省が主催する希少野生生物の保護増殖事業に協力して絶滅危惧種のアマミヤマシギや特別天然記念物のアカミノクロウサギなどの調査を行っています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

発足は1988年11月で、最初は野鳥を愛する仲間たちの交流の場としてできた趣味団体でした。しかし、自分たちも奄美の野鳥の現状をきちんと理解できていないことに気づき、次第に保護活動や調査活動を行うようになりました。2003年9月にNPO法人化してからは、より積極的に奄美の自然環境のすばらしさをアピールしたり、調査研究で明らかになってきたことを学会発表したりして、当会の存在感を示してきました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

奄美の自然や生き物の素晴らしさを理解し共感する仲間ができたとき、また、野鳥を中心とした奄美の生き物の生きざまが少しでも解明できたときは、とても嬉しく思います。

今後の夢と目標を教えてください

奄美は現在、世界自然遺産登録を目指しています。当会は奄美最大の自然関連団体として、民の立場でその実現を力いっぱい後押ししていきます。個人的には生物多様性に富んだ奄美の生態系が子どもたちの子どもたちの子どもたちの世代まで、ずっと永続的に存在していければよいなと思っています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

現在会員数は約400人ですが、その半数近くが奄美群島以外の方です。奄美在住の皆さまはもちろん、たとえ島外在住の方でも奄美の自然を愛するすべての方のご参加をお待ちしています。一緒に奄美の自然と生き物を護っていきましょう。

取材者のコメント
古川勇樹 この地域の自然の豊かさや生物の多様性の素晴らしさを、地域外のより多くの人々に伝えていく上で、こういった調査・研究活動によって収集されたデータが大変有効になることだろう。希少種や絶滅危惧種などの生息実態を把握することは、保護事業を計画、実施していく上で不可欠であるが、それだけではない。この地域に世界的に見て貴重な希少な鳥が多く生息していることが具体的な情報を伴って明らかになることで、野鳥をはぐくむ奄美地域の自然環境全体の価値が改めて評価され、この環境を守っていくことにつながることだろう。
団体・プロジェクトの概要
代表者 鳥飼久裕
住所 鹿児島県奄美市名瀬和光町12-8k
TEL/FAX 0997-57-7593
お問い合せ lidthi@po.synapse.ne.jp
URL http://www.synapse.ne.jp/~lidthi/