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特定非営利活動法人タイガーマスク基金

東京都

一人でも多くの子供達のために支援!

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人タイガーマスク基金

特定非営利活動法人タイガーマスク基金の写真

活動エリア 全国
ジャンル その他 就労支援・労働問題 教育・学習支援 

主な受賞歴や実績

寄付を募り自立支援金を給付する活動等を行っております。

この活動について教えて下さい

厳しい施設の子どもたちの進学状況。平成25年度末に高等学校等を卒業した児童全体の大学等への進学率53.8%に対し、児童養護施設から大学等に進学した子どもたちは11.4%にすぎません(平成27年7月、厚生労働省発表『社会的養護の現状について』より)。施設で暮らす子どもたちは、高校を卒業すると同時に自立を迫られますが、身近に頼れる大人がほとんどおらず、進学できる学力があっても、経済的な問題で断念する子どもが多いのです。

なぜ四年制大学への進学を支援するのか
少子化により「大学全入時代」が到来しつつある中、安定した就労機会を得るには大学卒の資格はとても重要です。また、長引く不況により、四大新卒者の求人も厳しい現在、高卒者への求人は更に少なく、職業の選択の幅も限られてしまいます。大学に進学することが全てではありませんが、専門的分野の勉強をし、資格を取得することが、その後の子どもたちの社会的自立の大きな助けになることは明らかです。
また、児童養護施設の子どもたちは、そのほとんどが望んで施設に入所したわけではありません。自分の希望する分野への進学は、生まれて初めて自分の人生を主体的に選択できる機会と言えるのではないでしょうか。団体生活が多い日本の児童養護施設は、恵まれた学習環境ではないかもしれませんが、もし希望する分野への進学がかなうとすれば、子どもたちは大人の想像を超える努力により、学力を伸ばす力を持っており、その姿は、他の多くの子どもたちにも良い影響を与えることでしょう。

優劣をつけずに、一人でも多くの子どもたちに支援を届けたい
タイガーマスク基金は、全国の寄付者からのご支援により、これまでに施設から四年制大学に進学した子どもたちに平成24年から平成25年までは一人当たり10万円ずつ、返済不要な支援金を給付してきました(支援した学生52名×10万円=520万円)。 給費生は全国の児童養護施設から広く募集を行い、施設長からの推薦状や本人の決意表明の作文等の提出書類の確認はあるものの、内容に優劣をつけることなく一人でも多くの子どもたちを支えたいという趣旨により、大学に合格し、進学を決定した応募児童全員に支援を届けています。そして平成26年からは、様々な奨学金をかき集めても生活費が不足し、アルバイトに明け暮れる子どもたちの負担を少しでも軽くするため、支援金の額を、初年度12万円、次年度以降は毎年6万年、4年間で合計30万円に増額しています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

「社会的養護」とは、保護者のない児童、被虐待児など家庭環境上養護を必要とする児童などに対し公的な責任として社会的に養護を行うことで、対象児童は約4万5千人。児童養護施設や自立援助ホーム、乳児院だけでも施設数は全国で800か所を超えます(平成24年度現在) 。
2006年から子育て支援のNPO活動をする中で、私はこの現実を知り看過できなくて、タイガーマスク基金プロジェクトを2011年に立ち上げ、施設を退所する若者の自立支援、また個々に支援活動をする団体等をサポートしてきました。そして2012年12月にタイガーマスク基金はNPO法人として独立し、再スタートする運びとなりました。
子どもは親を選べません。でも血は繋がってなくても信頼できる大人が身近にいて支えていけば、彼らもいつか自分の人生に希望を持ってくれると私は思います。「可哀想だから」支援をするのではなく「人生の可能性と楽しさを伝える」ことを基本理念とし、「子どもたちから信頼される大人」たる支援者を増やし、多様な子どもたちの自立をサポートする活動を継続していきます。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

大学進学のための給付金をプレゼントした子どもたちから「近況報告」が葉書で届きます。「大学生活で勉強とバイトの両立は大変ですが、教員になる夢を叶えるためにがんばります」「IT企業に就職したくエンジニアになる勉強をしています。これからも応援よろしくお願いします」など施設を退所自立し、がんばって生活する子どもたちの姿が想像できるときに事業を始めてよかったと思うし、「もっと応援してあげたい」気持ちになります。

今後の夢と目標を教えてください

日本の教育費は年々上がっています。これからも申請があった子どもたちが全員進学できるよう基金を大きくしていければと思います。また社会的養護の拡充、虐待がなくなるよう法制度の見直しや子育て支援の多様化を進め、日本が「チャイルドファースト」な社会になることを望みます。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

「自分の子どもだけが幸せな社会などない」。3人の子どもを育てる親としてまたひとりの市民として、私はそう考えます。このポリシーに共感いただける方は、ぜひタイガーマスク基金の各プロジェクトにコミットいただき、声をあげられないでいる子どもたちを救い、社会の貴重な人財でもある若者たちの自立と希望ある未来を一緒に応援していきませんか。

取材者のコメント
古川勇樹 児童養護施設で暮らす子どもたちの大学等への進学率は10%ちょっとであり、その子供達は進学できる学力があっても、経済的な問題で断念することが多いということが今回お話を伺って知った。そのような子供達に返済不要な支援金を給付したりと様々な支援活動を行っているのがこの団体である。こうした支援が増え、世の中が変わっていくことが「チャイルドファースト」な社会へ繋がっていくことへの一歩だろう。
団体・プロジェクトの概要
代表者 安藤 哲也
住所 文京区本駒込3-10-3
TEL/FAX 03-5842-1347 (FAXなし)
お問い合せ info@tigermask-fund.jp/
URL http://www.tigermask-fund.jp/