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NPO法人みんな地球の子どもじゃん

東京都

離れ離れの家族に、一緒に過ごす時間を届ける

団体名・プロジェクト名

NPO法人みんな地球の子どもじゃん

NPO法人みんな地球の子どもじゃんの写真

活動エリア 日本
ジャンル 学術・文化・芸術・スポーツ 教育・学習支援 環境全般 

主な受賞歴や実績

東日本大震災後に、福島から北海道へ自主避難する家族を支援する活動を行っていました。そのなかから、原発事故による避難で離れ離れに暮らす家族に、家族が一緒に過ごす時間を届ける「パパに会いたいプロジェクト」を始めました。

この活動について教えて下さい

「パパに会いたいプロジェクト」:東日本大震災、原発事故による、自主避難のほとんどが母子避難です。父親は生活を支えるため被災地に一人残っています。自主避難のアテンドを通じ、私たちは様々な現実を見て来ました。家族の時間を届けたい、子どもたちにパパを届けたい、父親が避難先の家族に会いに行くための交通費を支援するプロジェクト、それがパパに会いたいプロジェクトです。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

みんな地球の子どもじゃんは、震災後、災害救助法適用地域、とくに福島県から北海道への自主避難のアテンドを、北海道庁より正式に活動団体として認定をうけ、問い合わせから、住宅許可申請、住宅許可取得、15時間をかけてのフェリーによる避難の同行、現地サポートまでを行ってきました。

2011年5月の時点では、災害救助法適用地域からの避難を望む人への各自治体が行う、2年間家賃無料の支援などを知らない人がほとんどであり、本当に必要とする人へ、必要な情報が届かない状況をなんとかしたいと、北海道庁へ連携を交渉。私たちが窓口となり避難をとりまとめることで、さらに交通費も道より支援されるかたちで自主避難のアテンドを2年間にわたり行ってきました。

鳴りやまない電話、問い合わせのメールにはどれも目に見えない不安、恐怖に耐える生活を送る母親からのものがほとんであり、子どもを守る本能を強く感じました。避難住宅の申請を出したものの、周囲の反対によりキャンセルした母親。現地での説明会では、同じ思いの母親に会うことで、それまで孤立から解き放たれたように涙を流す人がほとんどでした。

どれもこれもが、厳しい現実でしたが、一番は避難当日の郡山、福島駅での光景。避難を決め子どもを抱える母親。それを見送る家族。小さな我が子を胸に抱きながら、何度も何度も「この子を御願いします」と言った父親の姿が、頭から離れる日はありません。

我が子の成長を近くで見守る事の出来ない辛さは、私も親として身につまされる思いです。2重生活を支えるため父親は一人残り、家族の時間は引き裂かれ、子どもたちはパパに甘える事も出来ない。その現実を近くで見たことで、せめてひとときでも家族の時間を、パパを届けたいと、この「パパに会いたいプロジェクト」はスタートしました。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

プロジェクトを利用された方からはいつもメッセージを頂いています。久しぶりに家族が揃った喜びであったり、パパのそばを離れない子どもの様子であったり。しかし、私自身にはその報告により喜びという感情は湧いては来ません。むしろ子どもたちの笑顔に胸が痛みます。子ども成長を久しぶりに見れたことに喜ぶ父親の言葉に胸が痛みます。久しぶりに家族の夕食の時間を過ごした様子を報告する母親のメッセージに胸が痛みます。それでも、ほんのひとときでもその時間が支えとなるならば、この活動には意味があるものと信じています。

今後の夢と目標を教えてください

まずは、このパパに会いたいプロジェクトをもっと多くの方へ知っていただき、もっと多くの子どもたちにパパを届ける事が出来るよう、活動費の捻出を目標としています。そして、大切な人を守るために私たちは日頃より何をしなければならないのか、福島のことではなく、自分の事として考える事が出来るよう、現実を伝えて行きたいと思います。

先日もある中学校で、活動に関しての講演をさせて頂きましたが、子どもたちからは自分の今いる環境がどれほど幸せな事なのか、そしてそれを守らなければならないという感想が多く寄せられました。社会貢献と言うことではなく、目の前にいる人、大切な人を守れる社会への一助となれたらと思います。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

パパに会いたいプロジェクトへもしご賛同頂けたならご寄付をお願いします。
この活動は皆様からの支援金により、子どもたちにパパを届ける事が出来るのです。
プロジェクト応援サイトがございますので是非ご覧になってください。
支援方法、ご家族からの声を掲載しています。
http://chikyuunokodomo.wix.com/papaniaitai

取材者のコメント
古川勇樹 原発事故のために離れ離れに暮らさなければならない家族が、この団体のプロジェクトで久しぶりの再会を果たし楽しい時間を過ごしたという利用者からのメッセージに触れて、それをうれしいと思うというよりは、また離れ離れの生活に戻っていく家族の姿を思って心を痛めているというお話に、避難家族の皆さんのことを真摯に考えて活動されている様子が伝わってきた。大切な家族を守るために離れ離れの生活で頑張っている人たちを、こうやって支えている人たちがいることを、もっと多くの人に知ってもらいたいと思った。
団体・プロジェクトの概要
代表者 木村一雄
住所 東京都新宿区高田馬場4-16-10
TEL/FAX TEL/03-6908-7780  FAX/03-3366-5644
お問い合せ minna@chikyuunokodomo.com
URL www.chikyuunokodomo.com