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特定非営利活動法人ハロハロ

東京都

貧困地域の人たちにポジティブな変化を促し、自立を支える

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人ハロハロ

特定非営利活動法人ハロハロの写真

活動エリア 日本、フィリピン
ジャンル まちづくり 国際協力 地域活性化 就労支援・労働問題 教育・学習支援 消費者保護 環境全般 男女共同参画 美化清掃 食・産業、漁業、林業 

主な受賞歴や実績

フィリピンの貧困地域で、生計や教育の支援事業、人材育成などを通じて、地域住民が主体となって地域社会が発展していける基盤作りを支えています。

この活動について教えて下さい

世界中の誰もが魅力的に働き生きることのできる社会を目指し、現在はフィリピンの貧困地域の人々とのパートナーシップのもとに持続可能な仕事を持ち人間らしい生活のできる地域社会への発展を支えています。主に生計と教育への支援事業を同時展開し貧困の削減と次世代人材の育成にアプローチしながら、その活動の主体を地域住民におき、地域社会の発展に貢献できる住民組織作りを行い持続可能な活動への基盤を支えています。

また日本国内においては、豊かなライフスタイルへの啓発活動をユニークな形で展開しています。フェアトレードをテーマにしたコメディ映画や演劇の製作と上映、フィリピン事業地へのスタディツアーによる文化交流などを通して、広く一般の人々が楽しみながら国際理解や協力に関心を寄せられる機会づくりを行っています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

一般企業に就職し不自由無く生きる一方で自分自身の生活のみを考え過ぎる日々に疑問を感じ、私自身の働き方生き方を見つめ直し、人々と仕事の成果を分かち合いながら豊かな社会につながるような仕事を自分で起こしライフワークにしたい、と2008年頃に社会起業を目指しました。フィリピンのパナイ島のNGO LOOBのワークキャンプに参加してフィリピンの人々との廃材を活用した雑貨製作とその流通による事業展開に関心を持ち、はじめは日本での流通展開を中心とした事業を起こしましたが、そのうちフィリピンのその他の貧困地域の人々とも連携が生まれ、ビジョンや方向性を同じくする現地パートナー団体とともに当団体事業地に特化した地域社会発展事業へと展開していきました。

日本国内においても2012年のNPO法人化を機に、「寄付ではなく、相互価値の交換」という当団体の方針に賛同するサポーターが増えています。人々が当団体と一緒に楽しく活動してくれることは、当団体の成長にもつながる一方で、人々にとっても価値観そして可能性が広がることを期待しています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

当団体が現地とともに行う事業の中で、住民一人一人の生活や価値観にポジティブな変化が生まれたときに喜びを感じます。

生活のポジティブな変化で言うと、例えば廃材を活用した雑貨製作の練習に参加した女性がその後も自分で技術を高めて自らの周辺の人々への販路を築き月あたり2000php程度(約6000円)の副収入につながっていることを本人も喜んでいれば私も喜ばしく思います。
また、コミュニティローンをベースにした生計支援事業で漁師さんがエンジンを購入して日々の収入を約2倍にすることに成功し生活が発展的になったことを聞くのも喜ばしいことです。

このような収入や生活備品、子どもたちが学校に行く機会の向上は目に見える喜ばしいことですが、個人的には住民たちの「価値観のポジティブな変化」という目に見えにくい変化の方をさらに喜ばしく思っています。

例えば、地域住民の活動として行っている栄養食配給にはじめてボランティアとして参加した地域の青少年の感想で「自分が人から感謝されることがあるなんて思っていなかった、人から感謝されることがこんなに嬉しいことだと思わなかった」ということがありました。地域の青少年たちが、常になにかしてもらう側という意識から自分たちでもできることに取り組んで行けるという意識の変化は将来の地域発展に大きく関わると感じます。

自分たちの今置かれた環境に満足しがちな大人たちに対しても、地域の集まりを設け、課題認識を共にし、解決への過程を共にすることで、地域社会への参加意識と発展的な目標の共有が生まれています。こういったそこに生活する人々の価値観にアプローチし、ともに地域社会の持続可能でポジティブな変化を感じられる事業に関わるとき、最もやりがいを感じます。

今後の夢と目標を教えてください

当団体の存在なしに、当該事業対象地域の地域住民たちが自分たちのみで持続的発展的な事業を展開し、コミュニティデベロップメントが実現され、人々が貧困ラインから抜け出ることを目標としています。

当団体としてはそのような貧困から抜け出すことのできるコミュニティ事例をいくつも成果として出して行ける団体となることを目標にしています。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

楽しいことに全力になれる方、一緒に自分にも世界にもチャンスを広げて生きませんか?当団体に関わることで、自らの成長はもちろん、共に生きる世界の人々を感じられる活動です。あなたの時間・技能・経験を活かして、当団体で社会課題に向き合うことができます。共に活動を広げる挑戦的、積極的な仲間を探しています。

取材者のコメント
古川勇樹 様々な支援活動に通じるヒントが詰まったお話であった。「寄付ではなく、相互価値の交換」という考え方に、援助する/されるという関係性の限界をこえて、新しい価値を社会に提供するという高い目標を掲げることの大切さを感じさせられた。また、支援される当事者が「価値観のポジティブな変化」を経験できるような仕掛け作りをしていくことが、コミュニティが支援から自立していくために必要な人材育成において大変有効であることが伝わってきた。そして、「置かれた環境に満足しがちな大人たち」という言葉に思わずわが身を振り返り、考えさせられた。
団体・プロジェクトの概要
代表者 成瀬 悠(なるせ はるか)
住所 東京都中野区上高田3-1-3 野田ビル3F
TEL/FAX 03-6312-7043
お問い合せ info@npohalohalo.org
URL www.npohalohalo.org