山の恵みを幾世代も超えて育むために
NPO法人森林をつくろう
活動エリア | 国内 |
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ジャンル | 森林保全・緑化 自然保護 |
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私たちの活動は、いわゆる通常の「森林保護」とは少し異なる面を持ちます。それはサステナブルに「木材を使う」ことを前提とした森林の保護や手入れ等であり、林業に携わる方々と調和した形でのPR、普及啓発活動です。森林はいわば人々に恵みをもたらしてくれる「公益」なんですね。そこには山で働く方々の仕事について知ってもらい、山が与えてくれる恵みを理解してもらい、国産の木材を使うことがなぜ国内の森を守ることになるかなどを知っていただく活動に力をいれております。
私たちの団体の理事にも山林所有者がいるのですが、本当のことを言えば林業ではあまり収益にならない、という現状があります。しかし、みなさんが言うには「自分がやめるとご先祖に申し訳が立たない」「手入れを自分がやめたら、誰も手入れをしないので、天災の原因になりかねない」などそうした思いがあるからなんです。だからこそ、林業の本当の姿、国産木材を使うことによる山林保護の意味を伝え、山で働くことで「生計がたてられる」という状況を作り出せたらと願っています。
いま国産木材PR事業にも力を入れているのですね。この中でも、私たちのNPO法人に国産木材を使った家を建てたいと相談して下さった施主を、設計が始まる前に山にお連れして山林所有者にも参加してもらい、家づくりに関わる人みんなでいっしょに大黒柱を伐るという作業を行うんです。これは施工主さんの思い出作りであり、生産者との出会いの場でもあります。「私の家に使われる木は、こんなにも立派な木なんですね」という気持ちが生産者に伝わる。それが本当に生産者が森林を育てることの励みになっています。この「人の顔が見える家づくり」に寄与できることは喜びです。
山は何十年、何百年とかけて育っていて、その時間に比べると短い命である人間である私たちが大きなことは言えませんが、共生していくことが重要だと思います。自然や森林破壊の暗い情報ばかりが多い昨今ではありますが、林業の存在意義を正しく伝えることで山の保護や育成に貢献したいですね。そして私たちの子の世代、孫の世代に「あのときあの活動があったから、この山があるんだよね」と言ってもらえるように活動を続けていきたいと思います。
「山を元気に、そしてみんなが幸せに・・・。」を私たちはキーワードに活動しています。こうした理念に共感していただければと思います。山が元気になれば、山から何らかの恩恵を受ける私たちもきっと幸せを感じられるように思うんです。ですので、まずは山に足を運んでいただき、水や空気の美味しさ、そうした山の恩恵、魅力を感じていただければと思います。
取材者のコメント | |
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加藤夏樹 |
今回お話を伺ったのは理事長の佐藤さんだ。私自身以外だったのだが、実は「林業」は山林の保護に貢献しているということだった。誤ったイメージが先行しているため、山での仕事や働く人たちに対する誤解があると佐藤さんは語る。そこには林業に携わる人たちへの愛情やリスペクトが深くあることを感じた。林業に従事する人々に正しい理解と正当な収益がもたらされるように、佐藤さんは、NPO法人森林をつくろうは活動している。森を長きに渡って守り、人々に恩恵をもらしてきたのは、彼ら林業従事者に他ならないからだ。 |
団体・プロジェクトの概要 | |
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代表者 | 佐藤和歌子 |
住所 | 佐賀県神埼市脊振町鹿路585番地1 |
TEL/FAX | 0952-65-4176 |
URL | http://www.mori-tukurou.com |
主な受賞歴や実績
詳細は、コチラをご参照ください。
http://www.mori-tukurou.com/contents/publicity-activities/