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認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ

東京都

NPOの力で人々をつなげる!

団体名・プロジェクト名

認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ

認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズの写真

活動エリア 茨城県全域
ジャンル 地域安全 市民活動団体の支援 教育・学習支援 

主な受賞歴や実績

助成・補助を受けた事業
・茨城の外国人児童生徒の学習環境向上プロジェクト(トヨタ財団)
・茨城に暮らす外国とつながるこどもたちを支えるネットワークづくりプロジェクト(花王ハートポケット倶楽部)
・茨城に避難している方々の生活基盤づくりを地域全体で応援する事業(福島県 企画調整部 文化振興課)

受託事業
・外国人児童生徒対象高校進学ガイダンス及びキャリア・ガイドブック作成(茨城県 生活環境部 国際課)
・持続可能な地域づくりを担う人材育成事業に係るESD環境教育プログラムの作成等業務(公益財団法人 日本環境協会)
・地域円卓会議(グッジョブ・テーブル)(茨城大学)
・市民協働のまちづくり指針策定業務(常陸大宮市市民協働課)
・協働のまちづくり市民会議運営支援(下妻市市民協働課)
・協働のまちづくりワークショップ(土浦市市民活動課) など

この活動について教えて下さい

茨城NPOセンター・コモンズは、新しい公共支援事業の中で多様な主体による議論を経て策定された『茨城県新しい公共推進指針』を具体化するための活動を2012年度よりスタートさせました。具体的には、社会から取り残され孤立することのない「居場所」と「出番」のある「みんなの社会」を標榜し、学びあい、助け合い、分野を越えた協力などをコーディネートする人材の育成に取り組みました。地域の空きスペースの活用などをテーマに企業や大学とも連携して円卓会議を繰り返し行いました。コモンズ設立15周年事業として行ったフューチャー・セッションは、他とつながって何かをしたいという人が集い、未来に向けたアイディアを融合させる中から新たなプロジェクトを生みだす仕組みとして大きな可能性があることがわかりました。
コモンズのミッションにもある社会的排除や心の壁をなくしていくことに関しては、仕事で来県したブラジルやフィリピンの方や原発事故で避難を余儀なくされた方々との関わりの中で、「いつまで居るかわからないという曖味な立場」や生活課題が見えないという情報の壁が、地域での孤立や行政の課題対応の遅れの一因になっていることがわかってきました。電話相談など生活困窮者支援事業でも、人間関係で悩み、孤独や生活苦を強く感じていながら生活保護や年金制度から漏れている人が多いことが見えてきました。景気回復が言われていても、見えないところで広がっている生活の困窮を見えるようにし、他人事を自分たちの課題にしていくことが重要です。「自己責任」を重視する風潮や政策のもとで孤立しがちな人をエンパワーして自助グループを増やし、制度外の福祉や、将来に希望が持てる教育、収入がない人でも住める場所、福祉的な就労の場などの支援策を創りだしていくことがNPOの重要な役割だということを、自らも実践しながら発信していきます。そしてそれらの活動を支える寄付やボランティアの重要性を子どもから大人まで伝えながら、「いばらき未来基金」を徐々に育てていきたいと思います。
このような活動の実践と気づきを踏まえて、以下の5つの柱で現在事業を展開しています。

①市民活動団体の運営支援に関する事業
 会計や資金獲得などに関する講座を各地で行い、プロジェクトや組織をマネジメントする人材を育成しています。
②持続可能な地域づくりに関する事業
 多様な組織が集う場を設け、行動する市民を増やし、異業種連携や遊休施設活用のモデルを作っています。
③寄付社会づくりに関する事業
 子どもから大人まで、寄付の成功体験が得られる機会をつくり、いばらき未来基金を膨らませます。
④孤立を防ぎセーフティネットを広げる事業
 相談で見えた諸課題の解決方策を地域に発信し、課題を持つ人が主役になれる場を共につくります。
⑤学ぶ権利と機会を広げるための事業
 学習機会や受験のバリアをなくし、キャリア教育や、学習支援ボランディアを増やします。

上記の事業の柱や運動軸のもとで、他セクターのコラボレーションを継続する一方で、県内各地にコモンズの役職員が出向く相談会や情報発信に力をいれ、コモンズ自体の見える化と約750の茨城のNPOのネットワークづくりに取り組んでいます。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

1996年より活動してきた茨城NPO研究会が母体となり、1998年のNPO法成立を受けてNPOの支援事業を行うNPOとして茨城NPOセンター・コモンズを設立しました。いわゆる民設民営のNPO中間支援組織として活動を続けています。社会のために何かしたい人、NPOという道具を活かしたい人を応援することで、組織の壁・心の壁を越えて、人がつながり共に行動する市民社会の実現を目的としています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

このサイトにも登録されているように、地域で活動する人や組織は徐々に増えています。一方で、市民活動団体は活動資源に乏しく、運営に困っているところも少なくありません。運営の相談に対応したり、セミナーを開催することや、企業や行政、組合組織、他の団体など様々な組織とつなげたり、いばらき未来基金で資金的支援を行うなど、様々なかたちでの支援を通じて、地域の団体に頼りになる存在だと思ってもらえることが何よりのやりがいです。
一方、生活困窮者や在住外国人、福島からの避難者など、茨城にはまだまだ支える組織が少ない分野があります。それら分野にコモンズが自ら取り組み、支援のネットワークをつくり、独自に活動が行えるようにインキュベートしていく役割も担っています。このような方々に接し、一緒にできることを考え、ご本人から「ありがとう」と言っていただくことが私たちの喜びです。

今後の夢と目標を教えてください

コモンズは下記の目的を掲げて日々活動を続けています。誰かのために、様々なかたちで一人一人の市民が支え合うような地域を、読んでいただいている皆さんと一緒に作っていきたいと思います。
「社会のために何かしたい人、NPOという道具を活かしたい人を応援することで、組織の壁・心の壁を越えて、人がつながり共に行動する市民社会の実現を目的としている。」

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

上記のように、コモンズには様々な活動のメニューがあります。市民活動の情報を調べたり、団体訪問したり、情報を発信したり、一緒に楽しく寄付を集めたり、様々なお困りごとに寄り添ったり・・・。県内の様々な団体ともつながっています。ご自身に何ができるか、ボランティアやインターンなど、どのような関わり方が考えられるか、一緒に考えましょう。まずはお気軽にご連絡ください。

取材者のコメント
古川和愛 昨今、日本経済の回復がニュースでは取りざたされているが、その反面、東日本大震災の復興の遅れなどにより、社会から取り残されてしまっている人が多い。また、日本にはまだまだ外国人に対しての抵抗があるのも事実である。そんな孤立した社会で、NPOの力で人々をつなげる役割を果たしているのが、この茨城NPOセンター・コモンズだ。
団体・プロジェクトの概要
代表者 斎藤 義則
住所 茨城県水戸市梅香二丁目1番39号 茨城県労働福祉会館2階
TEL/FAX 029-300-4321/029-300-4320
お問い合せ info@npocommons.org
URL http://www.npocommons.org