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特定非営利活動法人アニマルレフュージ関西(通称:アーク/ARK)

東京都

幸せに暮らす動物を増やしたい!

団体名・プロジェクト名

特定非営利活動法人アニマルレフュージ関西(通称:アーク/ARK)

特定非営利活動法人アニマルレフュージ関西(通称:アーク/ARK)の写真

活動エリア ◎大阪府・能勢町(本部。シェルターがあります) ◎東京都(事務所があり、一時預かりボランティアさんのご協力のもと、月に数回里親会を開催しています。) ◎兵庫県篠山市(7000坪の土地にイギリスのシェルターを参考にした新しい犬舎が昨年一部完成しました。)
ジャンル その他 環境全般 

主な受賞歴や実績

2012年、代表のエリザベス・オリバーが英国のエリザベス女王よりMBE(大英帝国五等勲爵士)を受勲しました。
1990年のARK設立以来、4800頭以上の動物たちを新しい家族のもとへ送り出しています。

この活動について教えて下さい

主な活動は、行き場を失った動物(主に犬猫)を保護し、心と身体のケアをしながら、新しい家族を探す、という活動です。保護されてくる理由としては、離婚や引っ越し、子供のアレルギー、また最近では飼主が高齢のため施設に入ることになり、飼っている動物を引き取ってくれる親類がいない(親類が居ても、誰も飼ってくれない)、というケースが非常に多くなってきています。
また、以前から多いのは、野良犬猫が可哀想に思って餌を与えていたら増えてしまった、というケースです。餌を与えるということは、その繁殖機能を助けていることと同じです。餌を与える以上は、やはり不妊手術を施すことが必須になってきます。ARKでは、保護した動物すべてに不妊手術を施しています。不妊手術をすることで動物自身の病気の予防にもなりますし、故意では無くても間違って繁殖してしまうことを防ぎ、最終的には保健所の殺処分減少にも繋がります。
また、譲渡する際には慎重に審査を行い、二度と棄てられることのないよう努めています。

どうしてこの活動をはじめたんですか?

代表のオリバーは元々大学で英語を教えていましたが、保健所のガス室に送られたり、虐待にあって命を落とす動物たちの多さを見兼ね、個人で保護活動を開始しました。
1995年の阪神大震災では、行き場を失った600頭に及ぶ被災動物を保護。これをきっかけに本格的なシェルターを設け、動物たちの保護と里親探しがはじまりました。
また、2011年の東日本大震災でも、200頭余りの被災動物を受け入れています。

この活動の遣り甲斐や喜びはどんなときに感じますか

ARK入所時は人間不信であったり、非常に怖がりだった動物が少しずつ心を開いていき、笑顔を見られるようになったときにまず喜びを感じます。またそうした動物たちが最終的には理解のある里親さんに家族として迎え入れられ、後日幸せに暮らしている姿を見たときは、この活動をしていて本当に良かったと思います。

今後の夢と目標を教えてください

動物福祉において後進国である日本。対して代表のオリバーの母国であるイギリスは動物福祉先進国で、動物たちのQOL(生活の質)を重視したアニマルシェルターが多数あります。2011年の東日本大震災をきっかけに、日本各地にアニマルシェルターが作られましたが、日本にはその基準が無いため、なかには過酷な生活環境を強いられている動物たちもいます。そのため、日本のアニマルシェルターのお手本となるような施設を作り、日本の動物福祉の底上げに貢献できればと、現在兵庫県篠山市に設けた7000坪の土地に、イギリスのアニマルシェルターを参考にした新施設の建設を進めています。昨年5月、ひとまず犬舎の一部が完成しましたが、非常に大規模なプロジェクトのため、資金が集まり次第、次の建設に入る予定です。

この活動に参加してみたいと思う人にひと言

動物が好きでなければできない仕事である反面、「好き」「可哀想」という気持ちだけでは続かない活動です。引き取りの依頼は毎日多数入りますが、何も考えずに全てを引き取っていればあっという間に満杯になり、ケアもままならず、飼い殺しのような状況になってしまいます。ここで暮らす動物たちのQOLを保ちつつ、スペースと資金の許す限りできるだけ沢山の子を救うというそのバランスが、この活動を行う上でとても大切です。
日々動物たちに関わるため、楽しいことももちろんありますが、その分辛いことに直面することも多々あります。ですが、やはり他では得られない、大変遣り甲斐のある仕事だと思います。

取材者のコメント
古川勇樹 高齢社会や少子化に伴い人々の生活におけるペットの重要度が増しているにもかかわらず、動物福祉という観点ではかなり遅れている日本。自分たちが良ければそれでいいのか?無責任な飼い主のせいでつらい思いをしている動物たちが減ることが、民度をあげることに繋がるのではないだろうか。この団体では、動物が好きでなければできない仕事である反面、「好き」「可哀想」という気持ちだけでは続かないと語るように、ただ保護するのではなく、生活の質が保たれた動物を増やしたいという強い意志と覚悟が感じられた。
団体・プロジェクトの概要
代表者 エリザベス・オリバー
住所 大阪府豊能郡能勢町野間大原595
TEL/FAX 072-737-0712/072-737-1886
お問い合せ ark@arkbark.net
URL http://www.arkbark.net